今週は収入の応急資金です!
投資や資産運用を始める前に、必ず確保しておきたいのが 応急資金(エマージェンシーファンド) です。
これは突然の失業や病気、予期せぬ大きな出費に備えるための「生活防衛資金」であり、安心して資産形成を続けるための土台になります。
本記事では、なぜ3〜6ヶ月分の生活費が必要なのか、どこに置くべきか、どうやって貯めるか を初心者にもわかりやすく解説します。
応急資金とは
応急資金の定義
緊急で現金が必要になったときに使うための「すぐ引き出せる」貯金です。
応急資金の役割
- 生活維持:失業や収入激減が起きたとき、家賃や食費など最低限の生活を維持するため
- 突発支出対応:病気・怪我の治療費、家電の故障、車の修理など予期せぬ出費をカバー
- 精神的セーフティネット:金銭的不安が減ることで、冷静な判断(転職活動、投資判断)ができる
いくら準備すべき?「3〜6ヶ月分」の理由
必要額の計算方法
必要額 = 月間必須支出 × 3〜6
必須支出とは、家賃・食費・光熱費・保険料・ローン返済など、最低限生活を維持するために必要な金額です。
3ヶ月と6ヶ月の基準
判断ポイント(YESが多いほど6ヶ月推奨)
- 仕事が 不安定(契約社員・フリーランス・個人事業主) である
- 配偶者の収入が不安定、扶養家族がいる(小さい子ども・高齢者の介護など)
- 住宅ローンや車ローンなど 固定負担が大きい
- 再就職までに 時間がかかる業界(専門職・ニッチ産業など)
- 地震など自然災害のリスクが高い地域に住んでいる
- 医療費など突発的支出の可能性が高い(持病がある家族がいる等)
3ヶ月で十分な人
- 正社員で安定収入がある
- 独身で扶養家族がいない
- 再就職が比較的容易な業界にいる
6ヶ月以上が望ましい人
- フリーランスや自営業で収入が不安定
- 扶養家族(子ども・高齢者)がいる
- 住宅ローンなど固定費が大きい
- 転職や再就職に時間がかかる業種
応急資金の置き場所
普通預金(都市銀行・地方銀行)
- メリット:どこでも引き出せる、手数料や制限が少ない
- デメリット:金利が極めて低い(インフレで実質価値は目減り)
ネット銀行の普通預金
- メリット:ATM手数料無料回数や振込手数料の優遇がある場合が多い
- デメリット:使い方・連携の設定を忘れると不便
短期定期預金(1〜3ヶ月)
- メリット:期間を分けることで利率を上げつつ、段階的に使える
- デメリット:満期前に引き出すと利息が減るか制限がある
※株式、投資信託、仮想通貨など → 損失リスクがあるためダメ
応急資金の貯め方
ステップ1:月間必須支出を計算
例)家賃7万円、食費4万円、光熱費1万円、保険料8千円、通信費6千円、ローン3万円 → 16.4万円
ステップ2:目標額を算出
- 3ヶ月分 → 約49万円
- 6ヶ月分 → 約98万円
ステップ3:積立計画を立ち上げ
例)1年で6ヶ月分を貯めたい → 月8.2万円を積立
※月82,000円が厳しい場合は、達成期間を延ばすか支出を見直してください。
目標は「現実的で継続可能」な数値にすることが重要です。
ステップ4:具体的な方法
- 先取り貯蓄(給与天引き):給料振込直後に自動で別口座へ移す
- ボーナス活用:ボーナスの一部を応急資金へ
- 固定費の削減:サブスクの見直し、保険の最適化、格安スマホ検討
- 臨時収入を回す:フリマ売上、臨時の副業収入はすべて応急資金へ
- 小さな節約+自動化:端数繰り上げ貯金アプリ(購入額の端数を貯蓄)や、丸め貯金
- 目標の可視化:積立進捗をグラフで表示してモチベーション維持
応急資金の正しい使い方
- 落ち着いて状況を把握:本当に応急資金が必要か?支払い先と期限を確認
- 他の選択肢を比較:親族からの一時借入、短期ローン(最終手段)、保険給付の確認。利率の低い手段を優先
- 必要最低限だけ引き出す:全額を一気に使わない。追加支出が続く可能性を考慮
- 支出を記録・領収書を保存:税控除や自己管理で後から役立つ
- 利用後は必ず「補充計画」:使った金額をいつまでにどう戻すかを決める(例:1年間で毎月○円を積み増し)
応急資金の見直しと維持
応急資金は一度作ったら放置ではダメです。生活の変化に応じて見直す必要があります。
- 生活費の増減(家族が増えた・ローンが増えたなど)
- 居住地や仕事の変化(引っ越し・転職)
- 金利・インフレ環境の変化(預金の実質価値の確認)
- 預金保険の状況(日本では預金保険で1,000万円まで保護されるなど、銀行ごとの上限の確認)
必要なら目標額を増やす(例:3→6ヶ月)あるいは別口座へ分割保管します。
まとめ
- 月間必須支出を計算する(家賃・食費・光熱費・保険・ローン等)
- 目標(3ヶ月 / 6ヶ月)を決める
- 自動振替で別口座へ「先取り貯蓄」を設定する(給与振込直後)
- 普通預金と短期定期で分ける(即時引出分+短期定期)
応急資金をしっかり用意することで、不安に振り回されず、安心して投資や資産形成に取り組むことができます。
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