SQL

SQLとは何か?基本構文と役割をSpring Boot / MyBatis実務視点で解説

勉強ちゃん

Java を使った Web アプリケーション開発や業務システム開発において、
SQL(Structured Query Language)は重要な基礎技術です。
Spring Boot や MyBatis、JPA などのフレームワークを利用していても、
最終的にデータベースとやり取りする手段は SQL に集約されます。

一方で、

  • SQL とは何をする言語なのか
  • なぜバックエンド開発で SQL が重要なのか
  • 基本構文をどう実務で使えばよいのか

を体系的に理解しないまま、「なんとなく書いている」ケースも少なくありません。

本記事では、

  • SQL の基本的な役割と位置づけ
  • 実務で頻繁に使われる構文と設計上の考え方
  • Spring Boot / MyBatis を用いたバックエンド開発の実務視点

という3つの観点から、「なぜ SQL を理解することが重要なのか」を整理して解説します。


SQLとは何か

SQLの定義

SQL(Structured Query Language)とは、リレーショナルデータベース(RDB)を操作するための標準言語です。
「SQLとは何か」を一言で表すなら、データベースに対して「何をしたいか」を宣言的に伝える言語だと言えます。

Java や Spring Boot のコードはアプリケーションの振る舞いを記述しますが、
データの取得・保存・更新といった処理は、最終的に SQL を通して実行されます。
たとえば、ユーザー一覧を表示する、検索条件でデータを絞り込む、入力内容を保存する、といった操作はすべて SQL が担っています。

重要なのは、SQL が特定のフレームワークに依存しない点です。
Spring Boot、MyBatis、JPA のどれを使っていても、
データベースと会話する共通言語が SQLであることに変わりはありません。
そのため SQL の理解は、バックエンドエンジニアにとって長く使える基礎スキルになります。

なぜSQLが必要なのか

SQL が必要とされる最大の理由は、データベースを安全かつ効率的に操作する唯一の手段だからです。
アプリケーションは Java で書かれていても、データはデータベースに保存されます。
この「アプリケーション」と「データ」の境界をつなぐ役割を担うのが SQL です。

もし SQL を理解せずに ORM やフレームワークだけに頼ると、
「どんなデータが取得されているのか」「なぜ遅いのか」が分からなくなりがちです。
特に業務システムでは、データ件数が多く、複雑な条件検索や集計が求められるため、
SQL の理解不足はそのまま性能問題や障害につながります。

Spring Boot + MyBatis の構成では、SQL を自分で書く場面が多く、
SQL 基本構文の理解がそのまま実装力に直結します。

SQLが使われる場面(Webアプリ・業務システム)

SQL が使われる場面は、Web アプリケーションや業務システムのあらゆる箇所に存在します。
たとえば、ログイン処理ではユーザー情報の取得、一覧画面では検索条件付きの SELECT、登録・更新画面では INSERT や UPDATE が実行されます。

Spring Boot を使った Web アプリでは、
Controller → Service → 永続化層 → SQL → データベース
という流れが一般的です。
MyBatis を利用する場合、Mapper XML に記述された SQL が直接実行され、
業務ロジックとデータ操作が明確に分離されます。

また、業務システムでは帳票出力や集計処理など、SQL そのものがロジックの中心になるケースも珍しくありません。


SQLの役割とできること

データの取得・登録・更新・削除(CRUD)

SQL の役割は、大きく分けて CRUD 操作に集約されます。
CRUD とは、Create(作成)、Read(取得)、Update(更新)、Delete(削除)の頭文字です。

  • Create:INSERT
  • Read:SELECT
  • Update:UPDATE
  • Delete:DELETE

これらはどんな Web アプリケーションでも必ず登場します。
Spring Boot や MyBatis を使った実務では、
「この画面はどの CRUD に該当するか」を意識すると、設計が整理しやすくなります。

たとえば「一覧表示」は SELECT、「登録ボタン」は INSERT、「編集画面」は SELECT + UPDATE といった具合です。
SQL 基本構文を CRUD の観点で整理して理解することが、実務では非常に重要です。

アプリケーションとSQLの関係

アプリケーションと SQL の関係は、「役割分担」として理解すると分かりやすくなります。
Java や Spring Boot は処理の流れやビジネスルールを担当し、SQL は「データをどう扱うか」を担当します

MyBatis を使う場合、Java 側では Mapper メソッドを呼び出すだけで、実際のデータ操作は SQL に委ねられます。
この構造により、SQL の変更が Java コードに影響しにくくなり、保守性が向上します。

逆に言えば、SQL の設計が悪いと、アプリケーション全体の品質や性能に直接影響します。
そのため、SQL は「裏側の技術」ではなく、アプリケーション設計の一部として扱う必要がある技術です。

SQLとデータベース(RDB)の関係

SQL は、リレーショナルデータベース(RDB)を操作するために設計された言語です。
MySQL、PostgreSQL、Oracle、SQL Server など、主要な RDB はすべて SQL を共通言語として採用しています。

RDB では、データはテーブル(表)として管理され、行(レコード)と列(カラム)という構造を持ちます。
SQL はこの構造を前提に、「どのテーブルから」「どの条件で」「どのデータを」扱うかを指定します。

Spring Boot + MyBatis の構成では、SQL を通じて RDB の構造をそのまま活かすことができます。
そのため、DB 設計と SQL の理解は切り離せず、両者をセットで学ぶことが実務では重要になります。


SQLの基本構文

SELECT ― データを取得する

SELECT は、データベースからデータを取得するための SQL です。
一覧表示や詳細表示など、最も使用頻度が高い構文です。

SELECT id, name, email
FROM users
WHERE id = 12001;

Spring Boot や MyBatis では、この SELECT 文が画面表示や API レスポンスの元になります。
WHERE 句で条件を指定しない場合、全件取得になるため、実務では必ず条件指定を意識する必要があります。

INSERT ― データを追加する

INSERT は、新しいデータをテーブルに追加するための SQL です。
登録画面や新規作成処理で使用されます。

INSERT INTO users (name, email) VALUES ('Taro', 'taro@example.com');

MyBatis では #{} を使ってパラメータを安全にバインドします。
SQL インジェクション対策の観点でも、INSERT 文の書き方は非常に重要です。

UPDATE ― データを更新する

UPDATE は、既存データを更新するための SQL です。
編集画面や状態変更処理で利用されます。

UPDATE users
SET email = 'new@example.com'
WHERE id = 12001;

WHERE 句を忘れると全件更新になるため、実務ではもっとも注意が必要な SQL の一つです。
Spring Boot 実務では、影響範囲を必ず意識して書く必要があります。

DELETE ― データを削除する

DELETE は、データを削除するための SQL です。

DELETE FROM users
WHERE id = 12001;

物理削除か論理削除かは、業務要件によって異なります。
多くの業務システムでは、DELETE を直接使わず、フラグ更新で対応するケースも多く見られます。


よく使われるSQL構文と考え方

WHERE ― 条件指定

WHERE は、SQL でデータを絞り込むための基本構文です。

SELECT * FROM users
WHERE id = 12001;

条件指定はパフォーマンスに直結するため、インデックスとの関係も意識する必要があります。

ORDER BY ― 並び替え

ORDER BY は、取得結果を並び替えるための構文です。

SELECT * FROM users
ORDER BY id DESC;

一覧画面では非常によく使われ、昇順(ASC)・降順(DESC)の指定が可能です。

GROUP BY / HAVING ― 集計処理

GROUP BY は、集計処理を行う際に使用します。

SELECT age, COUNT(1)
FROM users
GROUP BY age HAVING  COUNT(gender) > 20;

HAVING は、集計結果に条件をかける場合に使います。

JOIN ― テーブル結合

JOIN は、複数テーブルを結合して取得するための構文です。

SELECT u.name, o.order_name
FROM users u
JOIN orders o ON u.id = o.user_id;

業務システムでは JOIN を使わない SQL はほとんど存在しないと言っても過言ではありません。


SQLを学ぶときに意識すべきポイント

SQLは「データ操作の共通言語」

SQL を学ぶうえでまず意識すべきなのは、SQL が特定のフレームワークや言語に依存しない「データ操作の共通言語」であるという点です。

Spring Boot や MyBatis、JPA など、Java のバックエンド技術は年々進化していますが、最終的にデータベースとやり取りする手段は SQL に集約されます。
フレームワークが変わっても、SELECT・INSERT・UPDATE・DELETE という基本構文は変わりません。

そのため、SQL の基礎を理解していると、

  • フレームワークの挙動を正しく推測できる
  • 生成される SQL をレビュー・改善できる
  • 技術スタックが変わっても応用が効く

といったメリットがあります。
SQL は「一時的な技術」ではなく、エンジニアとして長く使い続ける基礎スキルとして捉えることが重要です。

方言(DBごとの差異)に注意する

SQL は標準化された言語ですが、
実務では データベースごとの差異(方言) を意識する必要があります。
MySQL、PostgreSQL、Oracle、SQL Server などは、基本構文は共通でも、細かな仕様や書き方が異なります。

たとえば、

  • LIMIT / OFFSET の書き方
  • 日付関数・文字列関数
  • AUTO_INCREMENT や SEQUENCE の扱い
  • NULL の評価や挙動

といった点は、DB ごとに差が出やすいポイントです。
Spring Boot や MyBatis を使っていると、つい「SQL は共通」と思いがちですが、
実際の本番環境では DB 方言が原因でトラブルになるケースも少なくありません。

実務では、「どの DB を使っているか」を前提に SQL を書く
という意識を持つことが、安定したシステム設計につながります。

パフォーマンスとインデックスの考え方

SQL を学ぶ際に避けて通れないのが、パフォーマンスとインデックスの関係です。
SQL は「正しく動く」だけでなく、「どれくらい速く動くか」も非常に重要です。

特に業務システムでは、

  • データ件数の増加
  • 一覧画面・検索画面の多用
  • バッチ処理や集計処理

といった要因により、SQL の書き方ひとつでレスポンスが大きく変わります。

WHERE 句や JOIN 条件に適切なインデックスが張られているか、不要な全件検索になっていないか、ORDER BY や GROUP BY がボトルネックになっていないか、
といった視点は、MyBatis SQL 実務では欠かせません。

SQL を学ぶ際は、
「この SQL は将来データが増えても耐えられるか」という観点を持つことが重要です。


まとめ|SQLはすべてのバックエンド技術の基礎

SQL は、Spring Boot や MyBatis を使ったバックエンド開発において、
単なる補助的な技術ではなく、すべての土台となる基礎技術です。
SQL の理解が深まるほど、フレームワークの内部動作やデータ設計を正しく把握できるようになります。

基本構文だけでなく、DB 方言・パフォーマンス・インデックスまで意識できるようになると、

  • 実務でのトラブル対応力が向上する
  • 設計段階での判断精度が上がる
  • フレームワークに依存しない技術力が身につく

といった効果が得られます。

SQL を「覚えるもの」ではなく、「設計と品質を支える基礎言語」として捉えることが、長く通用するバックエンドエンジニアへの第一歩と言えるでしょう。

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自己紹介
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職業:Web開発エンジニア
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